2018年3月14日
早春のKYT登山「沙美アルプス」

昨年10月開催予定の県北「泉ヶ山」KYT登山は、台風の影響で中止、延期され県南部での開催となりましたが、当日は春の穏やかな登山日よりでした。
早春の瀬戸内に連なる、岡山県側の島々を眼下に見下ろしながらの楽しいKYT登山でした。

春霞で瀬戸大橋や四国側の坂出方面を見ることは出来ないものの、反対側の北方には東洋一を誇る東京大学天文台が近くにある、遙照山が手に取るように見えました。
登山口からいきなり尾根筋に至る急登や沙美峠からの山越えの急登は、少々きつかったようでした。それでも参加者の多くは途中にある弁慶岩(弁慶が踏ん張って水島灘を飛び超えて、四国側へ降りたとされる伝説の巨岩)にも立ち、絶景を楽しみました。

尾根筋から下った所に巨大な弁慶岩

また、尾根筋の途中には沼地がって、引率の赤澤会長曰く「終戦後の食糧難時代が続いていた昭和34年(1954年)当時には、このあたりに僅かな水田があって、中学3年生の職業家庭科の授業で耕しに来たり田植えをしに来た思い出がある」とのことでしたが、今の子ども等には何のことやらキョトンでした。
それにしても、かつての細い野道を進んでいくほど、至る所が猪に掘り返されており、里に暮らす住民の猪被害の苦労がよく分かりました。
出発して2時間半、やっとの思いで目的地の龍王山へ到着し、瀬戸内海が眼下に広がる城跡広場で温かい春の日差しを一杯受けながら昼食にしました。
昼食後は、日本最古の開設と言われる海水浴場や日本の渚100選になっている沙美海岸へ一気に下りました。

さらに今回の目的でもあるKYT登山について、近くの公民館で倉敷山好会の方から1時間の講義を受け、併せて子ども会活動中に於ける安全啓発の関わりも学びました。
座学後は一路、登山口までひたすら海沿いの県道を歩き全員、脱落することなく帰着することが出来、5時間半の行程を無事に終えることが出来ました。
ちなみの「沙美アルプス」は誰がいつ命名したのか、地元民でさえ知らないそうです。旧玉島市黒崎から旧浅口郡寄島町に至る総延長20㎞弱の東西に連なる尾根筋で、ほぼ中国電力送電線鉄塔つたいに縦走路が設けられ、危険な箇所も少なく、ひたすら体力勝負の瀬戸内海を観ながらの登山道です。

日本の渚百選碑は沙美西浜海水浴場に設置

昨今、ブームの里山登山は健康的にも評価されており、KYTの観点も含め岡山県子連では重要な事業の一つであると実感することが出来ました。

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