一般社団法人山口県子ども会連合会
会 長 関 谷 博
子ども会関係者の皆様には日頃からたいへんお世話になっております。
山口県子ども会連合会は2020年に創立60周年を迎え、『山口県子ども会長期構想「夢をかなえる」』を策定しました。
この長期構想では、
実践目標を「地域の絆をつくる子ども会」
育成目標を「地域に愛着を持つ子どもの育成」
とし、活動意義を
1 人間関係能力を高める体験の場
2 子どもと大人がともに成長する場
3 地域に連帯感と心の繋がりをつくる場
としています。
昨年度は第53回中国・四国地区子ども会育成研究協議会を山口県で開催し、多くの関係者のご協力のもと、盛会のうちに終了することができました。その際に結集した県内の子ども会関係者のパワーをもとに、学校をはじめ地域の多様な団体と連携・協力関係を築くことを目指しています。
現代社会は多様化・複雑化し、一人の個人、一つの団体の力では地域課題の解決が難しくなっています。子どもの教育を学校だけでは担えない現状がある中、山口県では公立学校をすべてコミュニティ・スクールとし、地域の協力を得ることで、登下校の安全や地域学習、体験学習、いじめや児童虐待の防止等を進めようとしています。他の地域団体も同様の状況であり、地域課題を解決していくためには、様々な団体の関係者が知恵と熱意を集め、協働していくことが求められています。
子ども会は冬の時代を迎え、少子化とともに会員の減少が続いています。「子どもは全員子ども会員」である時代は過ぎ去りました。子ども達と周囲の大人が楽しさや成長を感じられる活動を展開しない限り、長期減少傾向は続いていくでしょう。一方で、社会教育・生涯学習という意味で地域における子ども会の存在意義がなくなることはありません。学校外での異年齢集団での活動や家族単位での体験機会の提供という部分でまだまだ子ども会の出番はあります。
子ども達は学校の中だけで成長するわけではありません。そして、子ども達はやがて大人になります。多くの子ども会関係者はわが子の成長を願う中で子ども会の活動に参画してこられたはずです。子どもの成長のためには子ども会活動が必要であり、それを支えるリーダーが必要です。
県子連としましては、ジュニア・リーダーやユース・リーダーがやがて育成者となり、子ども会を含む地域を支える地域リーダーとして貢献できるよう人材育成に取り組んでいきます。