2023年8月3日
姶良市ジュニア・リーダー「どんぐり」が防災教育で素晴らしい活動をされています。(鹿児島県子連より)

第26回日本臨床救急医学会総会が東京都板橋区の帝京大学医学部で開催され、姶良市ジュニア・リーダークラブ「どんぐり」の橋口結心さん(鹿児島県立加治木高校2年)が、『薩摩郷中教育をモデルとした、世代・職種を超えたシームレスな防災教育事業への取り組み』をテーマに発表しました

令和2年から救急医や救命士、大学教員に教わりながら指導力を身につけ、避難所運営ゲームを通じて小学生に防災教育を実施してきた姶良市ジュニア・リーダークラブ「どんぐり」の代表として、本学会では初めての高校生による発表となりました。座長の厚生労働省DMAT事務局長の小井戸先生、東海大の大山先生からは「非常に素晴らしい取り組み」とのご講評をいただきました。9/2の鹿児島救急医学会でも最近の取り組みについて発表します。

鹿児島市立病院救命救急センター 高間辰雄様から

ご参照 https://www.n-bouka.or.jp/local/pdf/2022_08_32.pdf

当日の紹介は以下の通り。

薩摩郷中教育をモデルとした、世代・職種を越えたシームレスな防災教育事業への取り組み

橋口結心1、上温湯 貴志2、高間 辰雄3、垣花 康之4

1姶良市ジュニア・リーダークラブ 「どんぐり」 、2姶良市消防本部、3鹿児島市立病院救命救急センター、4 鹿児島大学病院救命救急センター

本市では、消防、教育委員会、DMAT医師、県栄養士会が連携し、2020年度から私達、中高生を対象とした「防災リーダー育成プロジェクト」が開始され、育成された中高生リーダーによる小学生への屋根瓦式防災教育が開始された。

対象の小学生へのアンケートを元に本事業について報告する。市内在住の小学生31名を対象に、私達がリーダーとなり避難所運営ゲーム(HUG)による防災教育を行った。
受講後のアンケートを元に効果と改善点を分析した。アンケート回収率は57%。避難者の事情に合わせた避難所運営が必要との意見が82%を占めた。

また、受講後に近くの避難所を確認したとの回答が100%を占め、小学生の防災意識が向上した事が明らかになった。私達のような若者が防災リーダーとなっても、小学生の防災意識の向上に一定の効果があることが判明した。
薩摩では若者が幼年者を教育する郷中教育がある。少子化が進み、異年齢の交流や地域の繋がりの低下が叫ばれる中、薩摩独自の郷中教育による地域のリーダー育成は、防災のための大人の人材不足を補い、若者による継続的な次世代リーダーの育成がなされれば、大規模災害時の活動に大きく貢献すると考えられる。

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