2021年12月24日
【報告】子どもの体験活動における「ケガ防止対策」指導者養成講習会 広島県会場

期日:2021年12月5日(日) 9:50~16:30 受付9:20
会場:ふくやまふれ愛ランド 屋内運動場
参加者:57名
講師:3名
アシスタント:2名
役員・スタッフ:14名
総数:76名

「いや~、ほんとにやっと・・・」前に開催したのは、2020年2月24日の大阪府堺市・・・。
この間、全国各地で何度も計画しては自粛と、コロナに振り回されっぱなしでした。
通算28回目の今回の広島県福山市での開催も、計画当初から数えれば3年越しの実現です。

ぴーんと冷えた冬の空気、市街地から離れた山の中の研修施設、ようやく開催できる嬉しさの反面、まだまだコロナは心配ですし、緊張感のある朝でした。

「コロナに負けない」というより「コロナと共存していく」これは仕方のないことなのでしょう。
コロナ禍以来、全国各地の子ども会活動もほとんどの地域で活動自粛の波は大きく、その結果、安全共済会のデータを見ても、事故報告数はそれまでのほぼ10分の1程度。
これは「この間、活動がなかった」ことに違いなく、この秋口以降、感染状況が落ち着いてくると、残念なことに下げ止まりが続いていた報告数も増加傾向に転じてきているようです。

「だからこの活動も必要なんだ・・・」とあらためて感じつつも、「実際にどうやって共存してくか」、1日のコロナ対策も一応の手立てを講じつつも正直なところ手探りから・・・。
参加者、スタッフの皆様、事前の健康確認、現場での対応等、ご協力ありがとうございます!
(おかげをもちまして、その後、感染者等が出た報告は受けておりません。)

とはいえ、結局、アンケートの結果からも、反省すべきことが少なからずあり。
ただ、「なるほど実際はこうなるのか」と、次へのイメージは持てたかなと感じています。
今後、先生方やスタッフ皆でよく相談しながら、反省点を活かしていきたいと思います。

実施スケジュール(計 5時間)
【AM】
開講式
1 . ケガの種類と発生要因(講義) 河野徳良先生/60分
2 . ケガと応急処置(講義) 河野徳良先生/45分
3 . ケガをしないための食事(講義) 安達瑞保先生/45分

先生方も久しぶりのご担当だったのですが、昼食前の河野先生、安達先生の講義も徐々にヒートアップ。
1日の短い時間の中で、予定カリキュラムを全うする為には、どうしても時間的な制約はありますが、前と変わらない、ポイントを押さえた展開は頷いていただけることが多かったのではないでしょうか。
また、意識の高い参加者の皆様の真摯な姿勢が印象的でした。

ちなみに今回の参加者の平均年齢は42.5歳とこれまでで最低水準。
きっと皆さん現役で、お母さん、お父さん、日頃の子どもたちの指導と、情熱を燃やしておられるのでしょう・・・。

午後からの実習を担当していただいた佐々木先生は、テキストの著者のお一人ですし、この活動の当初からストレッチングなどを担当していただきましたが、その後、少しブランクがあり、これまで担当していただいていた久保先生がご事情により参加不可能となったので、急遽、宮崎からお越しいただきました。

「いや~福山!遠いね~」とおっしゃりつつも「なんにも問題ありませんよ」と、相変わらず元気いっぱいの展開だったと思います。
これまでたくさんの高いレベルのスポーツ選手たちのお世話を実際になさっておられるので、説得力も高かったことでしょう。


【PM】
4 . ウォーミングアップ・クーリングダウン(講義)佐々木さはら先生/45分
5 . ストレッチング(講義・実習) 佐々木さはら先生/45分
6 . コーディネーショントレーニング(講義・実習) 佐々木さはら先生/60分
閉講式・修了証授与

「コーディネーショントレーニングはどうする?」これが、カリキュラムをコロナ禍に合わせて実行する上で一番の問題でした。
「このくらいの感染状況だったらこの程度、こうなってしまったらここまで」など、一時は、全てビデオ学習に振り返ることも考えました・・・。
先生方にも、何度もいろいろと工夫を検討していただき、協議も重ねてきました。

感染対策はもちろん大切ですが、できるだけ身をもって実感することで、その楽しさや有用性を深く体得していただきたいし、コロナ禍以前は「思い切りやってみましょう」とワイワイがやがやと非常に楽しい時間だったもので、何とも悩ましい問題でした。

結果的には、やはりこれまでのように思い切りは出来ませんでしたし、随分と、接触や身体を動かすことが制限されましたので、笑顔や歓声が比較的少なかったのがたいへん残念でした。
それでも、ウイズコロナの世界ではこれは仕方のないことかもしれません・・・。

アンケートの結果から、「なんとか満足度が下がらなかったか」と、ホッとしたのが正直なところですが、これは佐々木先生の臨機の工夫もさることながら、参加者の皆さんの普段からの意識の高さにあったと思います。
さすが!と、アンケート結果を見て、一人頷きました。
感謝です。
無償で協力していただいているアシスタントの二人、日体大トレーナー研究会の皆さんにも感謝です。

「遊びなんてどうなのよ?」これはいつもご父兄の皆さんからお聞きすることですが、「遊びの中には大切なことがいっぱいある」ということのフィジカル的なエビデンスとして、堂々と広く活用なされますことを期待しています。

スキャモンの発達曲線が示すように、「子どもの時分にしか伸ばせない一生モノの能力」。
これは大切に涵養していきたいものですね。

一方、ケガで子どもの将来をおかしくしてしまうことは、できる限り避ける準備をしたいものですね。

今後、子どもたちのそれぞれの活動の中で、「ケガ防止対策」が更に進展していきますように!
今回の指導者養成講習会にご参加いただいた方々の更なるご活躍を祈念しています。

お世話になった皆様、また、ご参加いただいた方々、ありがとうございます!

※この記事への感想やご意見は⇒ こちら(全子連ケガ防止対策担当)にお寄せください。

 

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